バンテックのキャブコン比較
レンタカーでのお試し旅でキャンピングカー購入する決心がほぼついたので、次はビルダーと車種の選定です。
レンタルキャンピングカー店のお兄さんから「バンッテクかナッツがいいよ」とのアドバイスを受けましたが、私たちもそれまでの検討でバンテックかナッツが良いのかなという印象を持っていました。有力選択肢はほぼ2つに絞られてきましたが、アネックス・リバティもまだ捨てきれないので、それぞれの店舗に実車を見に行くことにしました。
実はレンタルキャンピグカーお試し旅の前に、バンテック京都さんには一度行ったことがありました。休日のお出かけの帰り道に思い立って「行ってみようか」と立ち寄ったのですが、突然の訪問にもかかわらず営業のお兄さんはとても丁寧に対応くださいました。
その時、キャンピングカー購入目的が「犬と一緒に旅すること」だと伝えると「それならばZiLがお勧めですよ」とのお話を頂いて、車の中を少し見せてもらっていました。今回は、その後の情報収集とレンタルキャンピングカーお試し旅を経て再度の訪問になります。
センターエントランス(前入り)VS リアエントランス(後入り)
バンッテクのキャブコンは大きく分けると
①出入口ドアが車両中央付近にあるセンターエントランスタイプ
②後方にあるリアエントランスタイプ
の2つに分かれます。それぞれ室内レイアウトが以下のよう感じです。まずは、このうちどちらにするのか?を決めなければなりません。
・センターエントランスタイプ(出入口ドアが車の中央付近)
・リアエントランスタイプ(出入口ドアが車の後方)
バンッテックには、それぞれのタイプごとに2~3の車種があって、私たちの検討対象になるのは合計で以下の5種類になります。
センターエントランス
- CORDE Bunks : 全長4980mm、 常設2段リアベッド
- ZiL520: 全長5160mm、常設2段リアベッド
- ZiL Noble: 全長5160mm、常設ダブルベッド
リアエントランス
- CORDE Leaves: 全長4980mm、常設ベッドなし
- ZiL: 全長5160mm、常設ベッドなし
「リアエントランスタイプ」はナッツRVさん、アネックスさんには無いので、もしリアエントランスタイプを選択する場合は、ビルダーはこの時点でバンテックさん一択になります。
リアエントランスタイプはドアを入ってすぐの場所を小さな土間のように使うことができるので、私たちの場合は犬の脚を拭いたりするのに便利そうです。また、リアエントランスのほうがセンターエントランスタイプと比べると、部屋がとても広く感じられるのも大きな魅力です。
一方でリアエントランスは収納スペースがあまりないのが弱点。センターエントランスの場合は、リアベッド下に広い収納スペースがある上、常設2段ベッドの上の段は収納スペースとして使うこともできそうです。収納力を重視するなら断然センターエントランスです。
リアエントランスが広く感じられる理由は2つあって、1つはこの「収納スペースの少なさ」とのトレードオフ。もう1つは常設ベッドがないので開放感があることです。常設ベッドがないということは、テーブルが設置されているダイネット部分を就寝前に毎回ベッドに作り直す「ベッド展開」の手間が必要で、これもトレードオフの関係ということになります。
夫はリビング部分が広々していて気持良さそう!と第一印象ではリアエントランスに魅かれていました。一方で、私は着替える時などのプライバシー性を確保したいので、常設リアベッド部分が囲われていて外から見えにくくなっているセンターエントランスにメリットを感じます。
どちらも一長一短で、これは決めるのがとても難しそうです。
この辺りのところまで、キャンピングカーショー視察、バンテックさんの第一回目の訪問、レンタルキャンピングカーお試し旅の行程を通じてずっと考え、迷っていました。
そんな中である日、とあるYouTube動画でバンッテクさんの「補助マット」なるオプションが紹介されているのを発見! なんと、センターエントランスタイプのZiL520に補助マットを付けると車内のダイネット部分のフラットスペースをある程度広げることができるようです。夫はダイネット部分に気軽に心地よく寝そべれそうな点でリアエントランスに魅かれていたのですが、このオプションを使えばセンターエントランスでもある程度「寝そべりスペース」を作れるはずです(後でこれが誤算だったと判明するのですが・・・)。
私たちは「犬用のバギー」なども積む必要があるので、収納力はやはり欲しいです。寝そべりスペースが補助マットで一定程度実現できるのであれば、センターエントランスのほうが断然良くなってきます。この時点で、ほぼセンターエントランスに決まりました。
センターエントランスの車種は上記の通り3つですが、ベッドを別々にする私たちの場合、ダブルベッドのZiL Nobleは選択肢から外れます。
残る選択肢は「Corde Bunks(コルドバンクス)」か「ZiL520」ということになります。
コルドバンクスは全長4980mm、ZiL520は5160mm。全長が18cmほどZiLシリーズのほうが長くなっています。この18cmは主にマルチルーム(トイレ等を設置する部屋)の広さとリアベッドの幅の違いになっているようです。ZiLのほうが室内が少し広い一方、コルドのほうが運転や車庫入れが楽でお値段も少し下がります。
この辺りまで考えた上でアポを取ってから、バンテックさんに「見積もりを作ってもらう」ために2回目の訪問をしました。前回対応してくださったお兄さんが今回も対応して下さいました。
最初にキャンピングカーショーに行った2019年頃に、友人が購入したバンテックのキャブコンが総額約1000万円と聞いて腰を抜かしたのですが、それから数年間でさらにキャブコンは進化しているらしく、今やオプションを全く付けない段階で1000万円を超えているそうです。何とも恐ろしい。
値上がりの大きな要因のひとつは後輪のタイヤの違いです。2019年頃は旧型のトヨタ・カムロードがベースになっていて後輪がシングルタイヤだったのですが、今はダブルタイヤです。重量の重いキャブコンは特に後輪がバーストしやすく、シングルタイヤの場合、バースト=即横転のリスクがとても高いそうです。ネット上でも高速道路でキャブコンが横転している事故の写真が見つかります(恐ろしい)。
ダブルタイヤであれば後輪に合計4本タイヤがあるので、1本バーストしても取り敢えずそのまま走行して車を路肩に停車させられる可能性が高まります。安全のための進化なので、値段が高くなるのも致し方ないですね。
ということで、新型カムロードベースのZiL520に、これまで勉強した限りで必要と思うオプションを付けた見積もりを出していただきました。出てきた見積書が下の写真です。総額はとても恐ろしいものになっておりますので、敢えてここでは伏せておきます(なんでや)。
サブバッテリー・リチウム化問題 バンテック?ナッツ?アネックス?
センターエントランスを選択するということは、ナッツとアネックスも選択肢として残ります。
バンテックにこの2回目の訪問をしたのは2022年の11月で、この時点ではまだバンテックはリチウムイオン・サブバッテリーを導入していませんでした。この点がバンテックが他社より明らかに劣っている点ですが、バンテックもそろそろリチウム化するのでは?という噂もありました。営業担当の方にその辺りのことを聞いてみましたが「いや~~~技術部門も頑張って研究開発しているようなのですが」という曖昧なお答え。
リチウムイオンバッテリーと従来の鉛バッテリーではバッテリーの持ちが全然違うそうなので、バンテックがリチウムイオン未導入であることは、バンテック選択の大きな障害となってしまいます。ビルダーとしての信頼性はバンテックが一番では?と思っているので、とても難しい問題です。悩ましい。
続いて大阪府茨木市にあるアネックス直営店とナッツRV京都店を訪問します。
何でもいいから早く買って欲しいウメ(笑